【外国語対応ノウハウコラム】翻訳コストを下げる7つのヒント

翻訳コストを下げる7つの方法「翻訳にかかる料金(コスト)は意外に高い」と思われる方は多いと思います。同時に「少しでも翻訳コストを下げたい」と考えている方も多いと思います。

普段その存在を意識する機会がほとんどないので相場感もなく、料金についても明確な比較対象がないため、額面から「なんとなく高い(高額)」と感じてしまうのはやむを得ないと思います。

翻訳は単なる言語置換(言語転換)ではなく、正確性や文章としての美しさが求められるため、コピーライティングに近い作業であることを理解いただければそれにかかる料金についても納得し易いと思いますが、Google翻訳や自動通訳機の知名度が上がるにつれ、「誰でも簡単に行えるもの」といった誤解を与えていることも事実です。

本記事では、相見積もりや値引きといったその場しのぎのコストダウンではく、「翻訳の品質を維持したまま翻訳コストを下げる方法」についてご説明します。

表面的な翻訳料金だけで判断しない

相見積もりで翻訳料金の値下げを競わせるのは、翻訳依頼に於いては良策と言えません。なぜなら、その場合の値下げは翻訳工程の調整(省力化または省略)によって対応する可能性が高く、それが翻訳品質の低下につながるからです。

依頼主と翻訳者の仲介者である翻訳会社が自社の利益を削って値下げに対応する場合もあります。しかし翻訳会社から翻訳者に支払われる翻訳業務委託料はほとんどの場合(翻訳受注額に対して)一定の割合であり、自社の固定費や宣伝広告費、管理費などを考えると、利益を削ることは経営を圧迫することになります。だからどうしても翻訳工程を調整して対応しがちなのです。

いずれにせよ、翻訳会社、翻訳者など「どこかに無理を強いた値下げ」は、品質の劣化というかたちであとから依頼主に返ってくるため、「かえって高くつく」可能性があります。よっていくら翻訳コストダウンを実現したくとも、相見積もりの数を増やして低価格を追い求めることはしないようにしましょう。

本当に翻訳が必要なのかを考える

翻訳料金を構成する要素のなかでもっとも大きなものはボリュームです。ボリュームとは、翻訳が必要なドキュメント(文書)に含まれる文字数または、単語数のことを指します。

翻訳料金は原則従量制でありボリュームという「量」に大きく依存するので、翻訳料金を下げたいのであればこのボリュームを減らすことがもっとも近道です。

ボリュームを減らすといっても「全体の半分だけ翻訳する」といった単純な対策ではありません。やらなければならないのは「本当に翻訳する必要があるのか」「本当に翻訳しなければならないのか」をよく考える、ということです。

「このファイルすべて」「この冊子すべて」など、翻訳の依頼は丸投げで行なわれがちですが、翻訳が必要なドキュメント(文書)の内容をよく見直し、翻訳が必要な箇所とそうでないところを分ける、別に要約版をつくる、といった一工夫でボリュームが減少し、翻訳コストは大きく下がります。

「翻訳する必要があるか」どうかについては、「翻訳することが効果を発揮するか、成果が上がるか」を基準に判断すると良いでしょう。翻訳しても意味のないものにコストをかける必要はまったくありません。

過去の翻訳資産を利活用する

翻訳依頼は担当者毎に、情報交換することもなく、不定期に、散発的に行われることが多いものです。結果、依頼主の社内には「過去に行なった翻訳」という貴重な資産が多々あるにもかかわらず、それらが共有されることもなく、十分に活用されずにいます。

あなたは、自社のどこの部署の、誰がどんな翻訳を、どのように行なっているかご存知ですか?それ以前に、自社が翻訳を依頼(外注)したことがあるかどうかご存知ですか?

ご存知なければぜひ一度、周囲や社内に聞いてまわってみてください。普段意識することのない翻訳という作業は実は、意外なほどいろんなところで、頻繁に行われているものなのです。

社内に眠る過去の翻訳資産を利活用すれば、それがそのまま翻訳コストダウンにつながります。もちろん過去に翻訳したものすべてがそのまま使えるわけではないでしょう。しかしその一部でも再利用することができれば、その部分は新たに翻訳する必要はないはずです。

また、過去の資産としてもっとも有効なのは、「用語集(対訳集)」を作ることです。企業には「社内用語」と呼ばれる独自の用語が存在するものです。また、それ以外にも専門用語や業界用語などで「自社ではこの用語を使う」といった前例があるはずです。

これらの用語をまとめたものは、翻訳作業時の用語調査にかかる時間の大幅な削減のみならず、用語の統一という翻訳品質の安定化につながるため、翻訳依頼先に好意的にとらえられ品質を維持したままの値引きにつながります。

テキストではなくグラフィックで示す

翻訳料金は当然ながら、翻訳が必要なドキュメント(文章)すなわちテキスト(文書)に対して発生します。つまり対象がテキストでなければ翻訳する必要はなく、翻訳料金も発生しないのです。

前述の翻訳する必要のあるドキュメント(文章)のボリューム(量)を減らすことによって翻訳コストを下げる方法に加え、一部のテキストを図やグラフといったグラフィックに変えることも検討してみましょう。

文章では長々と説明する必要のあるものも、図や表にすれば単純化されるだけでなく直感的に理解できるようになるため、翻訳よりもかえって効果的な場合があります。また、図は表は万国共通であるため、翻訳による誤解を生む可能性の低減にもつながります。

このように、翻訳が必要なドキュメント(文章)の一部だけでもテキストではなくグラフィックで示すことを検討することで、翻訳品質を維持したまま、場合によってはそれ以上の効果を発揮した上で翻訳コストを下げることができるのです。

関与する人員と時間を減らす

翻訳依頼は担当者毎に、情報交換することもなく、不定期に、散発的に行われることが多いもの、とお伝えしました。これは裏を返せばいろんな人がいろんなところで、同時多発的に翻訳依頼というひとつの作業に関わっているということです。

同じ作業をあちこちでばらばらに行なうことの非効率性については説明の必要はないでしょう。そして、非効率な作業については集約することで効率化できることは言うまでもありません。

社内の誰が、いつ、どこに翻訳依頼をしているのかを確認した上で、翻訳依頼窓口をひとつにしてはいかがでしょうか。なにも専門部署を設置するまでは必要ありません。「翻訳依頼の担当者」を置くだけで良いのです。

それを専門とする担当者(専属)を置くことで、社内における非効率な作業が効率化されるだけでなく、情報も集約され、ノウハウや資産が蓄積されます。それらを元に翻訳依頼することで、依頼先に提供できる情報、発注量そして、交渉力が増すことになり、結果的に翻訳コストダウンにつながるのです。

納期に余裕を持つ

計画的に翻訳依頼を行なう、つまり無理のないスケジュールで翻訳を依頼することも、品質を維持したままの翻訳コストダウンにつながります。

なぜなら「余裕ある翻訳納期」は「腕の良い(高い品質が期待できる)翻訳者の確保」につながり、「同じ翻訳コストでも翻訳品質が向上する」ことで実質的な翻訳コストダウンするからです。また、長めの納期を提示することで翻訳料金の値下げも期待できるかもしれません。

無理のないスケジュールに加え、先々の予定連絡も翻訳の依頼先にとっては貴重な情報であり、次の翻訳注文の確保につながるため翻訳コストダウンの可能性があります。先々の予定連絡という「見通し」は、翻訳の依頼先からすると「翻訳ご注文時の対応体制の維持または、再構築時の省力化」となるだけでなく、継続的な取引から蓄積できる資産の利活用が可能となるからです。

単発的な取引でなく継続性のある長期的な取引は、ネットではなくグロスでの見積もり対応を翻訳の依頼先に促すため、「ボリュームディスカウント」や「年間取引特別単価」など、依頼主にとってはさまざまなコストメリットにつながる可能性があるのです。

翻訳依頼先に役立つことをする

ここまでご説明してきたこと以外にも、「翻訳依頼先に役立つこと」をすれば翻訳コストダウンの実現性は高まります。「翻訳依頼先に役立つこと」とはつまり、「自社で行なえることはすべて事前に行なっておき」「潤沢な情報提供を以て」「翻訳(見積もり)依頼をする」ということです。

自社で行なっておくべきことまで依頼先に対応させると、当然ながらその作業分だけ翻訳コストに上乗せされることになります。餅は餅屋と言うように、翻訳の依頼先にはできるかぎり「純粋な」「絶対に必要な」「翻訳作業のみ」を行なわせることが翻訳コストダウンにつながります。

単なる外注先としてあれもこれも丸投げて、見積もり料金だけで競わせた結果もっとも割を食うのは実は、依頼主であるあなた自身かもしれないということです。

まとめ

以上、「翻訳コストを下げる7つのヒント」でしたがいかがでしたでしょうか。翻訳にかぎったことではありませんが、コストは圧力によって下げるべきものでありません。圧力によって下げたコストはかならずどこかに歪みが出ることになりますが、翻訳に於いて影響を受けるのは品質というもっとも大事な部分です。

品質改善とコストダウンは、製品、サービスの別なくあらゆる営利団体の至上命題ですが、言うまでもなく大切なのは両者のバランスです。飽くなき品質追及と、品質を維持したまま実現可能な適切なコストダウン、一件矛盾するこの二つですが、ここまでのご説明を実行することでかならず実現可能です。

当社は品質を犠牲にしない翻訳コストダウンについても喜んでアドバイスしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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